なかむらずいの筒描染

伝統的な筒描染をアレンジした独自の工程紹介

ペーストをコーンのような形をした筒に入れ、先端から絞り出しながら線を描くことを「筒描き」と呼んでいます。

「筒描染」という言葉をインターネットで検索すると、藍染の布物や、多色に染め分けられた大漁旗、武者幟、法被などの画像が出てきます。少し拡大して見て下さい。絵柄の線は白いものがほとんどだと思います。この白い線の部分を描く技法が「筒描き」です。

何故、線が白いかというと、ペーストが防染力を持っているためです。ペーストは様々な名前がありますが、総称して「糊」と呼ばれています。この糊が載った部分は繊維に蓋をしたような状態になり、上から染料液などが被っても色は浸透しません。型染めや手拭いの注染などにも同様の糊が使用されています。この防染力を利用して、筒描きで絵柄を描くことで土手を作り、様々な色に染め分けているのが「筒描染」です。

京友禅や加賀友禅では、着物の絵柄を描く工程や金彩加工などにも使用され、現在でも欠かせない技法として受け継がれています。

私はこの糊に染料を混ぜた色糊(写し糊とも言います)を用いて、防染と染色を同時に進めるという行為をしていますので、やはり同様に「筒描染」と呼んでいます。

円錐状の筒に何かしらのペーストを入れて描く、という点を見れば、絵具を入れて描くことも筒描きと言えますし、お菓子を装飾するアイシング技術等もまた、筒描きと言えそうです。