作品を支えるもの — 「朝」と額装の工夫
2023年の個展で展示した作品で、「朝」というものがありました。少し早起きをして、昇り立ての日の光に開いた花を摘みに行く。そんな、とある誰かの小さな日課の様子です。
個展の会場で素敵なお客様にご購入いただき、売約済みシールを貼ったあとに、大学の恩師がやはり気に入ってくださいました。そこで、先にご購入いただいた方に許可を頂き、もう一点制作することに。
同じ構図、同じ色彩ですが、単純な複製では最初の方にも失礼なような気がして、恩師をイメージして少しアレンジを加えています。永らくお待たせしてしまいましたが、先日ようやくお渡しすることができました。大変喜んでいただき、私も幸せでした。
額と金具のこと
当時使用していた透過仕様の額縁が廃盤。そして何故かオリジナルより大きめに作品を作ってしまったので、他の額縁をアレンジしてみました。裏板を取る形になるので、作品を挟んだアクリル板を抑えるために、内寸に沿わせて細い桟を作り、上から金具で固定しています。
金具は金工作家の浅利侑希さん(IG:@yukiasari____)に作っていただいたものです。サイズ感やデザインなどなど、丁寧に相談にのっていただき、本当に素敵に仕上げてくださいました。少しマットなツヤ感がとても気に入っています。作品がより生きるような気がして、また機会があれば同じような見せ方をしてみたいと思っています。浅利ちゃん、ありがとう。
同じ作品が2点あることが少し不思議な感覚でしたが、昨日と今日、今日と明日のように、繰り返される日常のそれぞれ別の朝を描けたように思います。